所以。

2004年7月31日 日常
何故弟のあだ名がマツゲか。

実に簡単なことで、そりゃ見事な睫毛の持ち主だからである。
奴なら睫毛で空が飛べる。間違いない。
彼の眦にある上下の睫毛ときたら、
互いがぴたりと合わさり離れた事がないのだ。

繊維入りだのブラシのカーブだのに血眼になり、
日々睫毛と格闘している女子たちには大変嫌な存在である。

勿論本人とて立派な睫毛なぞ欲しくは無かった訳だが。

多感な思春期なぞ思い悩んだ挙句睫毛を切るという暴挙に及び、
更に太く長く丈夫になって帰ってきたという
冗談みたいな顛末を迎えていた。

それもまた、青春の一頁ではある。

先日、偶々そのマツゲをふくくさんに紹介することになった。
一時期散々マツゲマツゲと書いていたので覚えていたのか、
はたまたあまりにも濃い睫毛が印象深かったのか、
氏もまた、電話で話した際に弟の睫毛について言及されていた。
その声に少し笑いが含まれていたほど彼のマツゲは長い。
同類にフリスクという人もいるが、その話はいつかまた。

ところで遊上は鼻の頭に謎の毛が生える。

産毛だと思しき白いひょろひょろとした毛(白髪とは思いたくない)が、
本人も気付かぬ内に1cmほど生えているのに気付くのが常で、
抜くと血まで出てくるほどに根深い。

また、血祭り前後は顔の毛が濃くなる。
今日、友人たちと新宿で待ち合わせた際に指摘された。

友:「あきちゃん(遊上のこと)、ここ一本だけ生えてるよ」

顎と喉の間に一本、黒々とした毛が1cmほど生えていた。
これもまた、常なることである。
常なることであるが、女子としては誠に切ない。
その割に見つけると「またかよ」と特に気にも留めず、
とっとと引っこ抜いて(そしてやっぱり血が出て)いるが。

また、ニキビ跡も大変酷い。

クレーターとまではいかぬものの、
キリンにも負けぬ斑模様が顔を覆っている。
その惨状たるやダルメシアン並である。
刺激には滅法強く、
アルコールがばりばりに入った化粧水を使ってもびくともしない。
だのに回復力は大変弱く、いつまで経っても傷は治らない。
その上、年中油田かと思うほどに脂が取れる。

一方マツゲさんときたらニキビが出来ても三日で治り、
肌は年中トラブル知らず。
冬は乾燥が厳しいらしく、
粉を吹く肌をしっとりタイプの化粧水で鎮めている始末。
そして勿論睫毛は売るほどある。
まばらに生えている姉ときたら冬でもさっぱりタイプだけで乗り切れる上、
変な毛を鼻の頭や顎から生やしているというのに、だ。

書いていたらどんどん切なくなってきた。
だのにマツゲは今日も能天気に姉に言うのだ。

マ:「お前さ、もう少し肌のお手入れしろよ」

…睫毛の代わりに髪の毛を全部引っこ抜いてやろうかと姉は考えている。
暗い道と寝ている間はせいぜい気をつけるといい。
 
我ながら心が狭い。
 

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