さわってもさわっても、遠い気がする。
大島弓子の漫画の、一節。
(桜は「見ても、見ても、遠い気がする」だったかな)
読んだ時、胸の中の言葉にならないことを形にしてくれた気がした。

三つだけじゃない気がする。
 
大好きで、いつも一緒にいて、でも遠い気がする人。
お気に入りで、大切にしているのに、無くしそうな気がする物。
オパールのような、夕暮れの空。
楽しく遊んでいるのに、確かに楽しいのに、ふと感じる寂しさ。

そのくせ、ふとした時にまるで昨日のことのように蘇る。

幸せなような、でも少し悲しいような。
悲しいような、でも少し幸せなような。
そんな気がする、何か。
 
後ろを振り向いたら猫が、くるっと丸くなって寝ている。
その真ん中に顔を埋めたら、寝惚けた声が抗議のひと鳴きをあげた。
 
あったかいけど、やっぱり遠い気がする。

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